インスリンは悪者ではありません
健康の話をしていると、
「インスリンが太る原因です」
「インスリンを出さないようにしましょう」
という言葉を聞くことがあります。
そのため、
インスリン=悪者
というイメージを持っている人もいるかもしれません。
しかし実際には、
インスリンは私たちが生きていくために欠かせない大切なホルモンです。
問題なのは、
インスリンそのものではなく、
インスリンを必要以上にたくさん出さなければならない状態です。
インスリンとは何か?
インスリンは膵臓から分泌されるホルモンです。
食事をすると血糖が上昇します。
するとインスリンが分泌され、
血液中の糖を細胞へ届ける働きをします。
例えるなら、
血糖が荷物。
インスリンが配達員。
細胞が届け先です。
どれだけ荷物があっても、
配達員がいなければ届けることはできません。
そのため、
インスリンは血糖を利用するために必要な存在なのです。
インスリンの役割
インスリンには大きく3つの役割があります。
① 糖を細胞へ届ける
血液中の糖を、
筋肉や内臓などへ運びます。
これによって私たちはエネルギーを作ることができます。
② 余った糖を貯蔵する
使いきれなかった糖は、
まず肝臓や筋肉に蓄えられます。
これは将来使うためのエネルギー貯金です。
③ エネルギーを確保する
食後にエネルギーを確保し、
体を安定して動かす役割があります。
つまりインスリンは、
生命維持に欠かせないホルモンなのです。
なぜインスリンが問題になるの?
問題になるのは、
インスリンが悪いからではありません。
頻繁に大量のインスリンを出し続けることです。
例えば、
- ジュースをよく飲む
- お菓子を頻繁に食べる
- 菓子パン中心の食生活
- 常に何かを口にしている
こうした生活が続くと、
血糖が何度も上昇します。
すると、
インスリンも何度も大量に分泌されるようになります。
インスリンが多い状態で起こること
体はとても賢くできています。
いつも大量のインスリンが出ていると、
細胞が慣れてしまいます。
すると、
インスリンの効きが悪くなります。
これを
「インスリン抵抗性」
と呼びます。
簡単に言うと、
配達員が来ても、
なかなか荷物を受け取ってくれない状態です。
その結果、
さらに多くのインスリンが必要になります。
脂肪が使いにくくなる理由
インスリンには、
糖を使うモードに切り替える働きがあります。
逆に言うと、
インスリンが高い間は、
脂肪を使いにくくなります。
つまり、
常に食べ続けている状態では、
体は脂肪を燃料として利用しにくくなります。
これが、
「食べていないと不安」
「すぐお腹が空く」
「ダイエットが続かない」
といった状態につながることがあります。
インスリンは敵ではない
ここで大切なのは、
インスリンを悪者にしないことです。
インスリンは、
私たちの命を守るために働いてくれているホルモンです。
本当に問題なのは、
インスリンが大量に必要になる生活習慣です。
だから、
インスリンを減らそうとするのではなく、
インスリンが無理をしなくてもよい状態を作ることが大切です。
今日からできること
まずは、
自分がどんなタイミングで糖質を摂っているかを振り返ってみましょう。
- 空腹時に甘いものを食べていないか
- ジュースをよく飲んでいないか
- 間食が習慣になっていないか
こうした習慣を見直すだけでも、
血糖やインスリンの負担は変わってきます。
健康は我慢大会ではありません。
大切なのは、
体の仕組みを知り、
自分に合った方法を見つけることです。